最近のトヨタ車ってやたらとエアロフィン使っとるが、エアロフィンってホンマに効果あるんか?
確かに、トヨタ車にはやたらとエアロフィンが付いてる車多いですよね?
このエアロフィン、トヨタが「エアロスタビライジングフィン」という商標で採用しているものですが、この考え方の元となったのはおそらく、ボルテックスジェネレーターじゃないかな。
ボルテックスジェネレーターは、すでに飛行機の翼や新幹線のパンタグラフ、レーシングマシンなどに採用されてるんですぞ。
エアロフィンの効果って?
エアロフィンの効果は大きくわけて2つ。
走行性能のアップ
これはレーシングマシンや、最近のトヨタ車につけてる目的でしょうね。
エアロフィンの原理をざっくりと簡単に言うと、フィンによって故意に乱気流を起こす事で、車体にまとわりつく空気を整流させて、スムーズに走行できるようになるらしい。
なんでも、カジキマグロが水中で100キロ以上のスピードで泳ぐことにヒントがあるそうで、トヨタ車のエアロスタビライジングフィンはカジキマグロの形を研究してできたそうな。
意外な所に、役立つ知識って掘り出せるものですね。自然に学んだってところでしょうかね。
GRヤリスには、リアのランプそばのほかにも、このようにリアフェンダーにもエアロフィンが付いてます。
これ、最初に気づいた時は
「うわっ!ぶつけてめくれてるんじゃないか!?」
って勘違いしたほど。
こんな所にも空気抵抗を考慮した設計がなされているんですね。
風切り音の低減
これは新幹線のパンタグラフなんかに採用されてるんですが、時速250km/hであのデカい車両がぶっ飛んでいくんですからね、相当な空気抵抗があるでしょう。
もちろん、空気抵抗の低減だけじゃなく、新幹線はなるべく騒音にも気を遣わなければならないわけで、それはレーシングカーの目的と違い、お客さんが相手のサービス業だからですな。
GRヤリスのサイドミラーにも、風切り音対策のためのエアロフィンがついてます。
サイドミラー付近って、空気の流れが結構速くなる場所の一つなので、意外と風切り音がうるさい場所でもあるんですよ。
エーモンからは、この風切り音対策用のフィンセットが販売されてるくらいです。
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エアロフィンの取り付け位置は?
エアロフィンは、空気の流れが速く、それによって車体の安定性を損ねる場所につけると効果的だと言われています。
たとえば、横からみると代表的な場所はこんなところ。
後ろ側だと、こんなところ。
こういった、気流が速くなる場所って、車の走行性能とか操縦安定性に大いに影響があるところなので、トヨタは
走行性・操安性・燃費アップ
などを狙ってエアロフィンを各所に取り付けているんだと思います。
予想ですが、本当はもっとエアロフィンをたくさん付けたいと思ってるんでしょうが、効果を欲するあまり付け過ぎると車のデザインを損なう恐れがあって、大衆受けしなくなるため必要最小限だけを付けているんじゃないか、とてらっちは思ってます。
エアロフィンは自作できる?
トヨタ以上に効率がよい形を生み出す事ができれば、もしかしたら自作してもいいかもしれませんよ。
ただ、本格的な風洞実験装置を持っている自動車メーカーが、何年もかかって編み出した形が今のエアロフィンなわけで、これを超える形を生み出すのは至難の業でしょうね。
まあ、自作して似たような形でも、付けるだけで何らかの違いが出るかもしれないので、自作できる人は似たような形を作っても何らかの効果があるんじゃないでしょうか。
特にミラー付近の風切り音は、実験がしやすいのでぜひチャレンジしてみてください。
エアロフィンは車検に通る?
もちろん、エアロフィンそのものは車検に通りますが、注意しなければならないのは、
車検証に記載されている車幅・車長・車高などを超えない範囲で取り付けるのであれば、エアロフィンをつけても車検に通ります。
しかし、
車幅などを超える位置に付けてしまうと、車検に通らない可能性が高いです。
具体的には、車検証に記載されているサイズの最も大きな値を超える場所、これはNGです。
サイズを1mmでも超えないよう、注意してください。
効果がないとは言えない理由
トヨタが2011年ごろから積極的に採用を始めたエアロフィンが、未だに新型車に使われ続けているということは、何らかの効果が得られるからなんです。
たとえ莫大な開発費を要したものでも、効果がないとわかれば採用しないでしょう。
トヨタは、手軽に車を乗りやすくするチューニングにも積極的に関わっていて、ちょっと前にはアルミテープチューニングなども話題になりましたでしょ?
これも理にかなっているので、トヨタが一般ユーザーにもお勧めしているわけです。
車が乗りやすくなるよ、ってね。
「こんなの、単なるオカルトチューンだよ。信じるだけムダムダ。」
と最初からバカにせず、ぜひともやってみてほしいですね。
やってみて、それで効果がなければそれでいいし、効果が出ればラッキーじゃないですか。